歯周病と糖尿病

今夜は歯科医師会の例会で、同時に「歯周病と糖尿病に係る歯科医科連携事業」という題の講演会がありました。

 

糖尿病と歯周病はとても密接な関係があります。糖尿病の人は歯周病になりやすかったり、一旦なったら重く成りやすいのです。そして、歯周病が悪い人は糖尿病を悪くしやすいことがわかってきました。

そこで、これまでほとんど交流が無かった医科と歯科が連携して、糖尿病と歯周病にかかった患者さんを治していきましょう、というような話でした。

 

なかでも、興味深かったことは次のようなものでした。

 

・脂肪組織はエネルギー貯蔵臓器であるだけでなく、様々な生理活性物質(アディポカイン)を分泌する「内分泌臓器」といえる。

 

・小さい脂肪細胞は善玉アディポカインを出し、肥満で大きくなった脂肪細胞は悪玉アディポカインを出す。悪玉はインスリン抵抗性を引き起こす原因になる。

 

・福岡市のとなりの「久山町研究」によるとBMIと歯周病の罹患率との間には相関がある。(太った人は歯周病になりやすい!)

 

・歯周ポケット(深さ5mm)の総面積はおよそ手のひらサイズであり、重い歯周病を放置しているということはそのくらいの面積が常に潰瘍になっているようなものであること。

 

・糖尿病改善のための食餌療法(玄米食、動物性食品が少、高繊維食など)は、歯周病の改善にも有効であること。

 

「野菜を食べて歯周病を治しましょう」というわけですね。

 

たまにはこういう学校の授業みたいなのも勉強になって楽しいです。

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コメント: 1
  • #1

    山本 純 (月曜日, 05 3月 2012 23:52)

    不適切な表現があったようなので、訂正しました。