歯周病と糖尿病

 こんにちは。衛生士の江本です。今年は大きな台風も発生していて、滋賀県でも例
年にない雨で被害がありましたね。長く続いた暑さもなくなり、最近は涼しさを通り
越し、寒ささえ感じる季節になりました。食欲の秋ですが、みなさんお元気でしょう
か?



今回は、季節には関係ないのですが、歯周病と糖尿病の関係について簡単にお話しし
ようかと思います。



 まず、歯周病ってどんな病気でしょうか?

歯周病は成人の約80%が罹患していると言われている、虫歯と並ぶお口の中の代表
的とも言える病気です。

原因はお口の中に住む歯周病菌ですが、この歯周病菌に感染してしまうと、歯の周り
の組織(歯肉やあごの骨)に影響がでてきて、放っておくと歯を失うことになりま
す。



 では、糖尿病とはどんな関係があるのでしょう?

糖尿病の患者さんは、殺菌能力がある唾液の分泌が少なくなっていますので、菌が増
加してしまいます。また、免疫が低下しているので、菌に対する抵抗力も弱くなるた
めに歯周病にかかりやすく、しかも悪化しやすくなってしまうのです。糖尿病の人の
歯周病発症リスクは、健常な人の2~3倍だそうです。しかも、歯周病菌が原因でイ
ンスリンの働きが妨げられ、血糖のコントロールが悪くなるので、糖尿病の悪化にも
つながります。 



歯周病と糖尿病は生活習慣病と言われており、日本人にも多くの罹患者がある身近な
病気ですが、、実はお互いに悪影響を与えあっているのです。

実際、歯周病の治療をしていくと、糖尿病が改善していくことがあります。



 血糖値が高い方も、最近高くなってきた方も、一度歯科医院で歯周病の検査

を受けてみられてはいかかでしょう。