総義歯難症例

今日は総義歯の難症例のMさんの治療が終わりました!


Mさんは80代男性です。下顎の歯茎がすっかりやせてしまって、「これまでの総義歯は痛くて噛めない」と来院なさいました。


下顎の顎堤(歯ぐきの土手)は高度に吸収し、不動粘膜がほとんどありません。


旧義歯を調整してだましだまし使いながら、新しい義歯を作っていきました。


型取りも概形印象から個人トレーを作ってコンパウンドで筋形成をし、蝋堤で垂直的顎位だけでなく、ゴシックアーチを記録して水平的な顎位も計測し、フェィスボウ・トランスファーと側方チェックバイトで顆路の調節も行いました。

専門用語連発スミマセン。要はいろいろマニアックな、イヤ、基本的な手順をキッチリ踏んで作っていったわけです。


そこまでやると、セットの時にはバッチリ痛くなく安定した義歯が出来ました。

ところが、

しばらくすると、左下の歯茎に傷が・・・

「最初はいいのですが、一日中はめていると、痛いです・・・」


かみ合わせの調整や粘膜面の微調整を何度かしてもらちが明かないので、

ティッシュコンディショナーを使って動的印象を採得し、

間接リベースしたら、

バッチリ吸着して、安定させることができました。