今年の漢字は「金」ということだそうですね。

 

リオオリンピックの金メダルラッシュは日本中を明るくしました。

 

我々の歯科医院で、むし歯の治療をする際にも「金」が使われます。

 

保険で使われる金属にも金が入っていますが、12%だけで、ほとんどは銀です。

 

だから俗に「銀歯」といいますよね。

 

でもこれは本来金合金でつくられるべきものを、保険で取り扱うにあたって経済的に廉価にするために採用されたいわば「代用品」です。

 

ですから、鋳造でクラウンやインレーを作るにあたって最適な材料は金合金だと考えられています。

 

最近ではセラミックなどの修復技術が進んだので、すっかりかすんでしまいましたが、金合金による修復には次のような利点があります。

 

1.金合金の鋳造のしやすさと自費診療で技工料にコストをかけることにより、非常に精度の高い修復物ができ、再治療になりにくい。

 

2.天然の歯のエナメル質とほぼ同程度の硬度なので、かみ合わせや歯ぎしりによる擦り減りが、天然の歯と同じように起こるので、機能的に自然である。

 

3.被せもの(クラウン)をつくる場合、薄くできるので、歯を削る量はセラミックなどに比べて少なくすることが出来る。

 

4.セラミックで懸念される「割れ」はほぼ起こらない。

 

以上のような利点を考えると、大臼歯、特に第2大臼歯の修復には最適な材料と言えます。

 

セラミックがなにかともてはやされますけど、「金」もなかなかいいですよ。