2007年の映画なのですが、つい先日に動画配信で観ました。
クサい題名ですがジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの好演で味わい深い佳作に仕上がっています。
モーガン・フリーマンは年老いたクイズマニアの自動車整備工のカーター。ジャック・ニコルソンは毒舌の億万長者エドワード。
この二人が病院で相部屋になり、ともに余命半年を宣告されます。
二人は全ての面で対照的です。
カーターは知的で信心深く、家族のために自分の人生を捧げ、妻に愛され、子や孫に恵まれています。
エドワードはビジネスでは大成功をおさめ、自家用ジェットを所有するほどの財産に恵まれたものの、4回の結婚にも失敗し、病室には秘書以外誰も訪れません。
このように普段の生活の上では出会うことの無かった二人が、同じ病に倒れ、ベッドを並べることとなったのです。
そして二人は「棺桶リスト」、死ぬ前にやっておきたいことを書き留めたリストを一緒に実現する同志として、エドワードのジェットで旅に出るのでした。
スカイダイビングやアフリカ探検、ピラミッドを楽しむ二人ですが、その中で彼らの喪失感が明らかになってきます。
家族に恵まれたカーターは、学生時代にデキ婚してしまったため、学問の道をあきらめて工員になり、家族のために身を粉にして働き、自分の夢を追うことはできませんでした。
大金持ちのエドワードは一人娘と絶縁状態でした。家に帰ると一人ぼっちで食事をしないといけません。
死ぬ前にやっておきたいことをすることが目的の旅だったのですが、二人はこれまでの人生を振り返り、自分の人生の過ごし方そのものに対する思いに決着をつけていき、それが静かな味わいと感動を与えてくれました。
ネタバレしちゃいましたけど、面白いのでおすすめですよ。
私の仕事と絡めていこうと思ったのですが、それをしちゃうと感激が薄れてしまいそうなので。やめます。
おやすみなさい!